ALONE
『つまり…』



『向こうがそれだけ本気になったってことや。

だからチャンス。

結果として俺らの奇襲は成功。

当初の狙い通り俺らは追う側から追われる側に。

プラス嬉しい誤算として奴らに戦いを仕掛ける新たな人物の存在の可能性も浮上した。

そうなると向こうの動きが活発になって…

見えなかった敵の正体もだんだんと見えてくるはずや。


ジン…


俺達今正念場やで。』






『…あぁ




…そうだな。』






俺は大きなため息を一つつく。




全てをこの頭に整理するには時間が必要だった。




シュウジに遅れをとるまいとその場で発した自分の言葉や




会話の一つ一つを拾い集める。











押し黙る俺。





その時俺はどんな顔をしていただろうか?




さぞ何を考えているかわかりやすい表情だったんだろう。





シュウジは



俺の心情を察してか俺に問い掛けた。
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