ALONE
悲しいことに人間の性とは強いものに従属すること。



そして権力者とは悪が常。




英雄と呼べる人物は少ない。




ドイツのヒトラー



イタリアのムッソリーニ



ソ連のスターリン



スペインのフランコ



ポルトガルのサラザール



みな『独裁者』と呼ばれ



権力の下に多くの罪なき人間の命を犠牲にした。



彼らがいた時代から70年の時が過ぎても



世界には未だ多くの独裁者がこの世には存在する。



決して映画や小説の中だけの話ではない。



時代は変わり



世論が変わっても







いつの時代も人間の中の『闇』は絶えることはない。










シュウジはもう寝たようだ。




俺はいつものことながら全く寝付けず




一人ベランダに出た。




タバコに火をつける。




空はまだ永遠の闇を連想させる漆黒。




星など見当たらない。




この国の人間達は独裁者の存在など知らず




またいつも通りの1日を過ごすのだろう。



そう考えると



知らないことは幸せなのかもしれないと感じた。









失礼




無駄話は終わりにしよう。



そろそろ




夜が明ける。
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