ALONE
本条美姫



俺はお前に何かしてやれたかな?



俺はお前の目にどう映ってたかな?



今お前がこの世にいたら…


俺らに未来はあったかな?



俺さ



お前の事一度も名前で呼んでやれなかったよ。



ゴメンな。



でもお前は俺の中に確かにいたよ。



お前は存在してた。



でもな



さよならをするために俺らは出会ったのかな?



もっといっぱい同じ時を過ごせたんじゃないかな?



なぁ美姫



お前は俺といて幸せだったか?



でもお前はきっと言うよな。


最高の笑顔を見せて


幸せだったよ♪って。



お前は優しいから。



俺はあの世なんて信じちゃいないけどさ



天国ってのがもしホントにあるなら



お前の幸せを心から祈ってるよ。



ありがとう美姫。



もう苦しむ事はない。



お前は自由だ。



でももう孤独なんかじゃない。



俺はお前を忘れないから。










俺の16の夏は


それはまるで夢のようで


手ですくったらこぼれ落ちる砂のような


サラサラと俺の心の奥底に積もる


夏だった。
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