ALONE
『え〜…この三年

色んなコトがありました。

良いコトも悪いコトも…

多分この先…生きてく上でもこんなに濃い三年はないんじゃないかな。


生涯傍にいてほしいと思える愛する人に出会い

良い友達も出来た。

おまけにちょっと世話がやけるけど良い後輩も。』


先輩は俺を見つけてウインクした。


先輩…


俺はおまけ?


『話始めたらキリないんだけど…

とりあえず今日卒業する奴も

あと一年二年ここで生活する奴も

後悔するような人生だけは送るなってこと。

自分が信じた道を歩めばいいさ。

努力は必要だけどな。

俺はそうしてきたから今の自分が結構好きだよ。

自分くらい自分のコト好きになってやれよ。

理想の自分と今の自分との間で苦しむな。

そんな気難しいコト考えてると…






いつかお前らも俺の話をさっきから不機嫌そうに聞いてるそこのオッサンオバサンみたいになっちまうぞ♪』

先輩はあごで教員席を指す。


会場から笑いが起こった。
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