ALONE
ヤンキーAが倒れ込むと


もう一人(ヤンキーB)はヤンキーAを連れて繁華街へ消えていった。


若干のウサ晴らし程度にはなったが


心のモヤモヤは晴れなかった。


路地を抜けて人込みに合流する。


前方に一瞬見覚えのある奴を見つけた。


カイト?


いや見間違いか…


だってこんな場所にいるわけがない。


周りは風俗店やキャバクラ、ホストクラブなんかが立ち並ぶ眠らない繁華街だ。


あいつみたいなのが居場所にするようなところじゃない。


何か胸騒ぎがした。


俺の中のあいつの影が大きくなる。
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