ALONE
次の日


午後の授業が始まる前

カイトは遅れて登校してきた。

『…ジンくんおはよぉ…』

眠そうなツラ。

カイトが席に着く時

少し酒の臭いがした。


『お前昨日さ…』


『ん?何♪』


『いや…なんでもないわ』

俺はそう言いながら席を立ち

一人屋上へ行った。

人間的によくわからない奴はたくさんいる。

トオル先輩もそうだった。

でもカイトは何か違う。

あいつから感じるものは先輩のそれとは全く違う種類のもの…






放課後




俺はカイトの後を静かに追った。
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