ALONE
突撃をためらう先輩C。


俺?


問答無用で懐に飛び込む。


コイツは今目の前で起こった事に動揺してる。


上体を低めに保ち


キョドる先輩Cにとびきりの笑みを投げかけた。


『ふ…ふざけんな!』


ホラ


コイツも我慢出来ない。


しかも大振りな右ハイキック。


言っておくけど蹴りはやたらとするもんじゃない。


なぜならかわされた後のガードが困難となり、リスクが跳ね上がる。


ではなぜ俺は最初にあえて蹴りをみまったのか。


それはうかつにパンチを出して


俺の蹴りに沈んだ先輩Bを二人の目の当たりにさせ


やたらとパンチを出す事への危険性を残った奴らに認識させるため。


つーか…


まず俺の場合外すわけがねぇんだが。


更に上体を低く保つことで相手の蹴りを誘い


先輩Cは我慢出来ずに足を出す。


予定通り先輩Cの大振りの右ハイは空を切り、


俺はノーガードのボディ目掛けてボディブローを喰らわせた。


脇腹押さえて苦悶の表情を浮かべ、膝をつく先輩C。


ご愁傷様。


3日は飯食うのに苦労するだろうけど頑張って。


さて…


先輩A。
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