ALONE
なぜ俺はコイツを残したか。


それはコイツを見た瞬間


体格的に見ても4人の中で唯一ケンカ向きの体格をしてると悟ったから。


一つ言っておく。


ケンカは1番強そうな奴を最後に残すのが鉄則だ。


もし1番強そうな奴を一撃で仕留められずに長引かせると…


残りの連中から後ろから襲われ


負わなくていいダメージを受けることになる。


前菜を召し上がった後


ゆっくりとメインディッシュをいただく。


物事には全て段階を踏むことが必要なんだよ。


では始めようか先輩A。


俺がお前のその醜いツラを更にゆがめてやるよ。


あ、一つ言い忘れてた。


先輩D。


コイツやる気がないのかずっと椅子にもたれてこっちを見てる。


だけど一応睨みはきかせつつ先輩Aと対峙する。


『お前…このままでタダで済むと思うなよ!』




アレ?



逃げんの?



なるほど。


群れてなきゃ気持ちにゆとりがもてないわけか。


コイツの闘争心は目の前で二人がヤられた瞬間折れたんだろう。



さて…


ここで問題です。


図書室の扉は俺の真後ろ。


黙って見送ると思う?
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