ALONE
当たり前だ。


面白い事を日々探し

世間からの疎外感にイラ立ち

親を残高のない銀行かと勘違いしてるような若造が

大人の口車に乗って

興味本位に手を出してしまう代物。

ここまで言えば鈍い奴もわかるだろ?

答えは一つ。

『…ドラッグか。』


『いやぁ弟にしたいくらい出来の良い後輩やな♪』



お断り。

残念ながら俺の兄貴はもっと尊敬に値する人物だった。

『話は読めた。でもさ、この町から族を完全に排除したら競ってる自分達の市場まで消えちまうんじゃないか?ライバルの組の収入源を叩くまではいいが、それが最終的に自分達の利益になるのか?』

シュウジは俺の質問に首をかしげる。

『ん〜…まずそうゆう問題ではないんや。あのな、実はこの辺の組同士はそれぞれの組が利益が得られるよう暗黙の了解がある。ドラッグに関してはここいらで1番古株のウチにいる奴がおる組が仕切っとる。他は手ぇ出せんのや。無意味な競争は利益を生まんからな。そこにそのタブーを破り市場を荒らしたならず者が登場。つまり反則したもんに制裁を課すんは必然なんや。ここに利益うんぬんは関係あらへん。』
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