ALONE
そして付け加えるように言う。

『それとな、ウチのチームにおる奴の組はガキにクスリ持たせて売らせるなんてことはせん。ライバルの組はそれをやっとった。ガキを市場にするんは一見良いところに目をつけたように見えるが落とし穴もある。リスクが跳ね上がるんや。ましてや癒着して一緒に儲けようなんてのは頭が弱い証拠や。ガキは所詮ガキ。組の連中みたいに教育が行き届いとるわけちゃう。つまりサツにバレた時アシがつきやすいんや。もしそうなったらウチにいる奴の組も巻き添え喰らう可能性もゼロやない。』


なるほど。

そのシュウジのチームにいる幹部の組にとって

潰した族のガキどもは客ではあってもパートナーではない。

族が消えてもガキがこの町から消えるわけじゃない。

2〜3年もドラッグが身近に出回って

どっぷり浸かっちまったジャンキー状態のガキがね。

パトロンを失った今奴らはどこにそれを買いに行くか?
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