ALONE
俺らは会計を済まし

またシュウジのゼファーにまたがり

市街地へと走り始めた。


閑静な住宅街


あてもなく走っているわけではない。

シュウジには目的地が定まっている。

そんな走り方だ。





20分ほど走っただろうか?




シュウジはバイクを路肩に止めた。



『着いたで』






ここは…




…保育園?


『見てみぃ』

外の遊具で思い思いに自分達の遊びに夢中になっている園児達がいた。


シュウジはフェンスに手をかけ一人の少女を指差す。

『アレやアレ!すべり台の下におるリボンの子。可愛いやろ?』





OKシュウジ。


一言だけ言わせてくれ。






『…変態。』

『ちゃうわアホ!!妹やっちゅーねん!!』



…妹!?


『何歳歳離れてんの?』

『えーと…16やな。』

まぁ…




有り得ない話じゃない。

俺も兄貴とは10以上歳が離れていたから。
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