殺し屋系
少なくとも私がそうだった
体育祭の2週間前に足を怪我し出られなくなってしまった時のこと
みんながやっているのを端で見ているしかなく、熱い中日陰にいることをよく思わない人もたくさんいた
でも桜は携帯で一人ひとりの走り方を動画に撮ったり、誰よりも早く朝練の準備をした
さらには放課後みんなが着替えている間にぐちゃぐちゃの制服をたたんだりお菓子の差し入れを準備し努力をしていた
そういう桜の努力をみんなわかっていた
だから誰からも好かれ、心配され、慕われた
正直私はそれをわかっているから羨ましくて、それになりたかった
桜はそれを知ってか知らずか、怪我してから1週間が過ぎた日の放課後
「玲ちゃん、ちょっといい?」
「佐藤さん!?」