雨の恋路

************

ピピピピピピ



朝を知らせる目覚まし音があたしの部屋に響いた。眠たい目を擦りながら今の時刻を確認…-。









「…うそぉ」







遅刻じゃーん!!

急いで服を着て髪を整え、軽く化粧をする。


そしてパッと鏡に映った自分を見た。




昨日、光とキスしたんだよね……。
そっと自分の唇に触れた。瞬時に赤くなるあたしの顔。










「お前…キモイ。遅刻するぜ?」



「ええっ!?」









あたしが声のした先を見ると、そこにはちょっと引き気味のお兄ちゃんこと涼くんがいた。

< 100 / 278 >

この作品をシェア

pagetop