雨の恋路
屋上をあとにしたあたし達は職員室に向かっていた。本当は呼ばれてなんてないんだけど……。
「で?誰に呼ばれてんの?」
うっ……。
ここは素直に言うべきだよね……。
「えっとね…ごめん……。あれ……嘘なの」
「ふ~ん、嘘か。って、えぇ!?」
そんな光の反応につい笑ってしまったあたし。
「笑うなよ」
「だって~」
まだ笑いが収まらないあたしに光は「このっ!」何て言いながら、あたしに後ろ抱きついた。周りから見ればただのバカップルに見えると思う。でもそれは、今のあたし達にとってはほめ言葉だ。
「で、雨美ちゃんは何であんな嘘ついたのかな?」
「えっと、それは…-」
あたしは自分の考えたことを光に話した。