雨の恋路
「何~?作戦って!」
亜由ちゃんのすごい剣幕にあたしは素直に話した…-。
「何よそれ~!」
「うわわわっ、ごめんってば~!」
話しを聞いた亜由ちゃんはあたしの髪をワシャワシャと乱した。
「でも結果オーライじゃん?」
「……」
その言葉に赤くなる亜由ちゃん。
かっわい~なぁ……。
恋すると女の子は可愛くなるって言うけど本当だね。
「それにしても雨美ちゃんがそんなこと考えてたなんて思わなかったよ。その作戦に俺はまんまと乗せられたってわけだ」
「アハハ、すみません。洋平先輩♪」
「でもお陰で亜由に気持ちを伝えられた。感謝してる」
洋平先輩はそう言ってあたしに笑いかけると、急に立ち上がり亜由ちゃんの手をひいて屋上を出ていってしまった。