雨の恋路
「あっ…あのさっ…光」
「何?」
「光は……今まで何人の人と付き合ったことあるの?」
「えっ……?」
光の表情が一瞬だけ曇ったのを、あたしは見逃さなかった。
「ごっ、ごめん!何でもない……」
だんだんと語尾が小さくなってしまったあたしは、光と目を合わせ辛くなって俯いてしまった。
「それは、この写真見て……気になったの?」
光の思い掛けない言葉にハッと顔を上げると、ベットの下に隠していた写真がいつのまにか光の手にあった。
「そっ…それは…-!」
「いいよ、もう」
「ごめん……なさい……」
光……怒ってるよね?
どうしよう……あたし、最低…-!
あたしは自分自身に腹が立ち、悔しくて涙が出た。