雨の恋路
光の重みを再び体に感じた。
目の前には光、それだけで心臓が今にも破裂しそう。
光はあたしの頬にかかった髪の毛にそっと手を添え軽くキスを落とした。
確かめるようにもう1度…-
何度も何度も重ね合うたびにだんだん深くなって行く甘いキス。
光の舌があたしの口内に侵入し、あたしはそれを必死に追いかける。
「んっ…ハァ……」
「…っ…雨美……好きだよ…」
そう言って制服のボタンを上から順に外して行く。その動作に咄嗟的に目をつぶったあたし。
胸まで開けたところで、光の手の進行が止まった。
不思議に思って閉じていた目を開けた瞬間、胸に感じた甘い痛み……。
ふいに目を向けると小さな赤いバラが咲いていた。
「俺のものって証だ」
そう言って光は嬉しそうに笑った。
この可愛いバラで光のものになるなら、いくらでもつけて良いのに……。
そう思いながら、あたしは「うん」と笑った。