雨の恋路
-HIKARU-
雨美が帰った後、俺は部屋の中でボーっと立っていた。
さっきまでここに雨美がいたよな?
雨美が俺のもんになりたいって言って……。
俺と雨美は甘い時間を過ごしてたはず……。
なのに何故、雨美がいない?
「クッソ、馬鹿兄貴…っ!」
俺は怒りを込めながら、階段を下りて行く。
兄貴に文句言ってやる!
いっつもタイミングが良い時に家にいやがって!
そして思いっ切りリビングの扉を開けた。
「おい、兄貴!」