雨の恋路
第5章…恋敵
-UMI-
「眠れなかった……」
昨日、家に帰った後、ご飯も食べず布団に包まっていたあたしは一睡もしてなかった。
「まだ5時か」
ゆっくりとベッドを置き、シャワーを浴びる。
さすがにシャワーは浴びとかないとね。
浴室から出て制服に着替えキッチンに行くと、母親がもう起きていた。
「おはよう、雨美。今日は早いのね」
「うん……まぁ」
「あんたどうしたの!すごいクマよ」
「わかる?」
鏡を見たときに自分でも分かった。
いちよう化粧で隠したつもりだが、相当ヒドイらしい。