雨の恋路
「好き…ですけど……」
ハッキリいえない自分がもどかしい。
でも、咲希さんのあの表情を見ると、いえなかった。
理由は分からない。
とにかく……怖かった。
「そう。光とは何処で知り合ったの?」
何なの……?
さっきから光のことばっか……。
「別に場所と言った場所じゃ…ありませんでしたね。道……帰り道です」
「へぇー。どう言う経緯で?あなたが一目惚れでもしたの?いきなり話しかけちゃった?」
手に……汗をかいた。
冷や汗も……かいてるように感じる。
「いや、それは……。それより、何でこんな質問を?」
あたしは思い切って話しを変えた。
もちろん怖かったのもあるし、純粋に気になったから。