雨の恋路

家に着くと、俺は彼女を自分の部屋に上げた。



そして濡れた体を拭くため、
1枚のタオルを渡す。


「キャッ!」



「これで体拭け」



タオルをジッと見た後、
素直に体を拭く彼女。



その姿を横目で見る。


リボンが緑ってことは1年か。
よく見りゃ可愛いな、コイツ…



「それで?あたしを連れてきて何するつもりなのよ?」



……考えてなかった。

彼女に昔の俺を重ねて…
ムカツクから連れてきた。

どうしたものか……



俺が悩んでる姿を見て、
唐突に彼女が切り出す。




「まさか襲っちゃうの?」



…良い度胸だ。

俺は構わない。
それが望みならな。

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