雨の恋路
-HIKARU-
雨美が顔を真っ赤にして
布団に潜り込んだ。
そんな姿を愛しく見つめていると、
急に布団の中が震えだした。
「…っ……ヒッ…ヒク……」
え……、雨美?
もしかして、泣いてる?
「雨美!?どうした?」
「ひ、ひかっ……どうし……よう」
どうしよう……って、何がだ?
本当は痛いの我慢してたのか?
「雨美、どうしたんだよ!?どっか痛いのか?」
そう言って雨美が潜り込んだ毛布をはぐると、雨美はぎゅう―と俺に抱きついてきた。
え……?
「ひか…る。あたしね……今、すごく幸せなの。自分でも分からないくらい、本当に幸せなの」
「うみ……」
「涙が…ね?止まらない……の…」
「悲しいわけじゃないのに……。嬉しくて、幸せ過ぎて、涙が止まらないのっ―」
俺は雨美を強く、強く―
そして、壊れないようにそっと優しく……抱きしめた。
俺だって、幸せだよ?
雨美……愛してる――