雨の恋路

「な~んてね。冗談よ……キャッ!」


彼女をベッドへと押し倒し、
両手を自分の手で拘束する。


驚きと恐怖に満ちた目が、
俺の姿を映し出す。



安心しろ、抱きはしない。



だから泣け―



「その……まさかだったら?」




でも悪いね、彼女。
キスはしとくよ。

泣かすためには、
キスは必要条件だ。



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