雨の恋路
「その格好で、飯つくんの?」
「え?」
俺の言葉に、
雨美は自分へと目をやる。
瞬時に赤くなる顔。
「別に俺は、その格好でも全然良いけど」
「バッ、バカー!!後ろ向いてよっ!」
「もう全部見たし関係な「良くない!早く後ろ向いてー!」
すでに半泣き状態だった雨美を見て、少し苛めすぎたかな?ってちょっと反省……。
「ごめん、ごめん」
そう言って後ろを向くと
ガサガサと服を着る音がした。
行動はえー…。
相当、恥ずかしかったんだな。
「ひかる……」
「んー?」
「もう良いよ……」
その言葉で俺は、
雨美に顔を向けた。
「元通り……だね」
やっぱり少し、
つまんねぇ……(笑)
「あ、当たり前でしょっ。じゃあご飯作るから。光も……来てね?」
「了解。着替えたらすぐ行くよ」
「うん!」そう笑顔を残し、一足先に雨美はキッチンへと向かった。
雨美が部屋を出た後、俺はベッドの下に散乱してある服へと手を伸ばした。
そして急いで服を着ると、
雨美がいるキッチンへと足早に向かった。