雨の恋路


「おはよう」


「お、おはよ……」



何だか昨日のことを思い出して、顔が一気に赤く染まる。



そんなあたしに気付いた光は、何だか気まずそうに頭を掻いた。




「その……ごめんな、昨日は」


「え?」


「初めてだったのに……イキナリ2回……は…その……」




ゴニョゴニョと、
言葉を濁らせる光。



そんな光に、
優しく微笑み返す。


「いいの、大丈夫だから」


「でも、」


「だいじょーぶ!」


「いや、でもさ……」




平気って言ってるのに……。

だけど尚もまだ心配する光に、
大事にされてるんだって実感した。



「…本当にだいじょ「だったら」


「え?」


「だったら、お願い。1つだけ聞いてもらう。それでどう?」


「え、あ……あぁ」

< 190 / 278 >

この作品をシェア

pagetop