雨の恋路



投げ捨てられた茂みの中。

再び溢れ出た涙に、
自分の果無さを知る。



『守る』と言った光の言葉。



このことを知ったら光は絶対自分を責めるだろう。



自分を悔やみ、苦しめる。
そんな光は……見たくない。



これは自分で蒔いた種。
光が傷つくことはない。



裏切ったのはあたし……。



もうこれ以上、
光と一緒にはいられない。



自分が下した軽い判断。

それがこんな結果を生むなんて……。一体誰が分かったのだろう。








光……ごめんなさい……。



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