雨の恋路
いつもと変らない通学路。
だけど、全然落ち着かないあたしの心。
光に、会う。
光に…本当のことを……
大丈夫。
覚悟は出来てる。
拒否られたら、
それで終わり。
でも、まだ希望が残っているなら……あたしは…―
「おはよー」
っという朝の挨拶
を交わすと友人達。
学校に少しずつ
近付いてる証。
そして―
「あ……」
後ろ姿でも…
誰だか分かる。
少し明るい髪の色が太陽と反射してキラキラ輝く。
今が……チャンス?
足が自然と早くなって
光との距離が縮まっていく。
後、数十メートル…
後、数メートル……
後…もう少し……
「ひか「光~♪」
え……?
光との距離、
ほんの3メートル。
声を掛けようとした瞬間、
甘い声が後ろから光を呼ぶ。