雨の恋路
第8章…真相
-UMI-
夢を見た。
光があたしに笑い
かけてくれる夢。
当たり前だった。
あたしが光の傍にいることが、あたしの隣に光がいることが……当たり前だと思ってた。
手を繋いで歩く帰り道。
もうすぐあたしの家に着く。
笑ってゆっくり手を離す光に、どうしようもない不安が生まれる。
離さないで光。
お願い…離さないで…!
嫌だ、嫌だよっ!
「嫌っ!!」
………え?
「大丈夫?浜本さん」
「…ぇ?」
「覚えてる?浜本さん登校途中で倒れたのよ」
あ、あたし……。
そっか、夢だったんだ。
でも、微かに残る
手の温もりは……?
「あとで城田君にお礼言わないとね」
「え!?し、城田って……」
それって…光……のこと?
「ん?浜本さんのこと、ここまで運んできてくれたのよ?」
そう言って先生は
椅子に座り何かを書き出す。