雨の恋路

嫌……嫌なの、光。


光と、離れたくなんかない。
ずっと…ずっと傍にいたい!


あたしのこと…
嫌いにならないで…-!



「ひかる………やだ…」


「……うみ?」


「光と……離れたくなんかないよぉ!嫌いにならないで!嫌、嫌だよ…っ!」


お願い、光。
離れていかないで……


「ひかる…お願い。お願い…だからっ…」


あたしの傍にいて……





―パチン



「……ぇ?」



頬に走った軽い痛み。
頬に手を当て、光を見上げる。



光は涙を流しながら
あたしを見つめていた。


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