雨の恋路
-HIKARU-
隣でゆっくりと瞼を閉じて眠りにつく雨美。
今日はいろいろありすぎた。
きっと疲れたんだろう。
頬は涙で濡れていて、
擦った瞼は痛い気に赤く腫れている。
「愛してる」
愛してるよ、雨美。
気付いてあげられなくて…ごめんな?
辛かっただろう?
苦しかっただろう?
分かってあげられなくて、ごめん。
雨美の顔がゆがんで見える。
ちくしょう…-!
俺は、雨美の何を見てたんだ!
「ごめん…ごめっんな…!?…雨美っ」
『守ってやる』
それは簡単なことじゃない。
簡単なことじゃ、なかった。
俺は雨美を守れなかった。
守ってあげることが出来なかった。
だけど…それでも…-!
俺は雨美と一緒にいたい…っ
「ごめんな?…雨美。俺、ほんっと我が儘で…っ!ごめん……」
簡単なことじゃないのは分かってる。
でも、今度こそ本当に雨美を守るから。
「だから…俺の傍にいてくれ…」
お前と離れるのは…もう嫌だ…-