雨の恋路
「雨美~、おは…よう」
「あ、おはよ!亜由ちゃん」
次の日の朝。
後ろから走ってきた亜由ちゃん。
笑顔から一転。
驚きの表情に変わる。
「おはよう、亜由ちゃん」
「お、おはよう…ございます、光先輩…。って、ぇ?え…!?」
目の前の亜由ちゃんは、
あたしと光の顔を交互に見て、
戸惑っているみたいだった。
そりゃそうだよね。
何て説明したら良いんだろう…
「雨美、俺先行くよ」
「え?」
「亜由ちゃんと、ゆっくり話しな?」
「あ、うん!ありがとう」
「帰り、迎えに行くから」
うん!と笑顔で頷くと握っていた手が離れ、光は先に歩いて行った。
少し…寂しいな……
「う~み~…!」
ビクッ!!
「どうゆーことか!ちゃんと説明してよね!!」
「こ、怖いよ亜由ちゃん…」
そんな亜由ちゃんに引っ張られ、
あたし達は屋上へ向かった。