雨の恋路
すべて話し終わった時には
亜由ちゃんの顔は涙でボロボロ。
「亜由ちゃん、凄い顔になってるよ」
笑ってそう言うと「馬鹿!」って怒られた。
「あたし、気付かなくて……、悔しいよ」
そう言ってまた泣き出す亜由ちゃんに、
あたしも一緒に泣き出した。
しばらく泣いて泣いて…
ゴロンと屋上に横になる。
横には涙でグチャグチャになった
亜由ちゃんがいて、ぷっと笑った。
亜由ちゃんと友達になれて良かった。
亜由ちゃんに話せて本当に良かった。
「亜由ちゃん!大好き!」
笑顔でそう言うと「あたしも大好き」
って笑顔で返してくれた。
辛かったことがスッと消えていく。
これも全部光のおかげ。
光がいたから、亜由ちゃんに話することも出来た。
だから、絶対に光の傍を離れない。
これからは光だけを見つめてく。
光はあたしのヒカリ-
あたし闇を照らしてくれるヒカリなんだ。
もう、怖くないよ。
光がいるから、いてくれるから。
「雨美!行こう!」
「…うん!」
涙を拭いて笑顔に戻ったあたし達に、
眩しいくて暖かい太陽が差し込む。
その太陽に背を向けながら、
あたし達は屋上を出た-