雨の恋路
あたし……これからどうすれば良いのかな……。
もうすぐ1年も終わりだし、クラス替えまで待つしかない……よね。
でも何だか気まずいな。
親友だと思ってた子に
裏切られたんだもんね。
笑っちゃうよ……。
ふと、急に雨が止んだ。
正確に言うと、あたしの周りだけ雨があたらなくなっていた。
え?何?
恐る恐る振り返ると、そこにはあたしより20センチほど高い男の子が立っていた。
「お前……傘、持ってねぇの?」
「……あるけど」
「何でささねぇの?」
「あなたに……それを聞く権利はあるの?」
「……確かにねぇな」
何、こいつ。
変な男……。
「でも腹立つ。お前のその顔」