雨の恋路
「まあー、帰るか」
「うん!」
そして、あたし達2人は光の家に向かって歩きだした。
あたし達は毎日一緒に帰るわけではないので、こうして一緒に帰っていると女の子達にいつも睨まれる。
もう慣れたんだけどね……。
「ごめんな、急に誘って」
「全然いいよ!光んちに行けるなんて嬉しいもん」
「く~!可愛いこと言ってくれるね~」
そう言って光はあたしの髪をワシャワシャと掻き乱した。
「やめてよ~」そう言いながらあたし達は笑っていた。
この後、とてつもない不安があたしに降りかかるとも知らず、あたしはただ幸せを感じていた。