ロストマーブルズ
高校三年生にあがったばかりの春、始業式を終えまだ準備期間としてこの日は半日スケジュールだった。
早々と学校は終わり、ジョーイはトニーと家路に向かうために最寄の駅へ向かっていた。
学校は郊外の静かな小高い丘にあり、周りは新興住宅地が目立ち、さらにもっと建ち並びそうなほどに土地を整備している様子がところどころ目に入る。
数年後には立派でおしゃれな街を約束されたように、どんどん建物が建てられ、開発途中の建設ラッシュの景色が広がっていた。
学校から15分くらい歩いてやっと駅に着き、二階にある改札口へとエスカレーターを上り、いつものように定期を機械にかざして二人は駅の中に入っていった。
「おい、ジョーイ、このまま帰るのもつまんないし、ナンパでもしに街へ出かけないか」
トニーはホームに向かう階段を下りながら話しかけた。
「バーカ、俺がそんな事する訳ないだろ。行きたかったら一人でいけよ」
「お前がいなきゃつまんないじゃないか。二人でいい女ひっかけようぜ。お前もたまには女くらい相手にしないといざというとき困るぜ」
「何に困るんだよ」
「お前、まだなんだろ」
「何がだよ」
「分かってるくせに、それともそういうことに興味ないってことは、もしかしたらやっぱりアレか?」
またどこかで聞いたような質問をされ、ジョーイはうんざりして否定するのも面倒臭くなっていた。
早々と学校は終わり、ジョーイはトニーと家路に向かうために最寄の駅へ向かっていた。
学校は郊外の静かな小高い丘にあり、周りは新興住宅地が目立ち、さらにもっと建ち並びそうなほどに土地を整備している様子がところどころ目に入る。
数年後には立派でおしゃれな街を約束されたように、どんどん建物が建てられ、開発途中の建設ラッシュの景色が広がっていた。
学校から15分くらい歩いてやっと駅に着き、二階にある改札口へとエスカレーターを上り、いつものように定期を機械にかざして二人は駅の中に入っていった。
「おい、ジョーイ、このまま帰るのもつまんないし、ナンパでもしに街へ出かけないか」
トニーはホームに向かう階段を下りながら話しかけた。
「バーカ、俺がそんな事する訳ないだろ。行きたかったら一人でいけよ」
「お前がいなきゃつまんないじゃないか。二人でいい女ひっかけようぜ。お前もたまには女くらい相手にしないといざというとき困るぜ」
「何に困るんだよ」
「お前、まだなんだろ」
「何がだよ」
「分かってるくせに、それともそういうことに興味ないってことは、もしかしたらやっぱりアレか?」
またどこかで聞いたような質問をされ、ジョーイはうんざりして否定するのも面倒臭くなっていた。