ロストマーブルズ
玄関のドアが開く気配がすると、ジョーイは思わず出迎えに向かった。
できるだけいつもと変わらないように接しようとした。
「トニー、遅かったんだな」
トニーは靴を脱いでるところだった。
ジョーイの顔も見ず「ああ」と疲れた声を出していた。
どこかまだいつもと違っている。
「ご飯できてるよ」
ジョーイはこれで喜ぶと思っていた。
「ごめん、いらない。外で食べてきた」
「えっ? だったら連絡ぐらいしろよ」
「すまなかった。ちょっと疲れたから今日はもう寝る」
トニーはジョーイの顔を碌に見もせず階段を上がっていった。
「おい、トニー」
ジョーイの呼びかけにも答えなかった。
暫くしてバタンとドアが閉まる音が聞こえ、ジョーイの心の中にまで響き渡った。
「ちぇっ、なんだよ」
ジョーイは不完全燃焼でヤキモキしたが、自業自得だとばかりに首をうな垂れて台所に戻った。
そしてテーブルにつき、から揚げの山を見つめ、ため息を一つこぼした。
虚しく「いただきます」と小さく呟いて、もそもそと一人で食べだした。
できるだけいつもと変わらないように接しようとした。
「トニー、遅かったんだな」
トニーは靴を脱いでるところだった。
ジョーイの顔も見ず「ああ」と疲れた声を出していた。
どこかまだいつもと違っている。
「ご飯できてるよ」
ジョーイはこれで喜ぶと思っていた。
「ごめん、いらない。外で食べてきた」
「えっ? だったら連絡ぐらいしろよ」
「すまなかった。ちょっと疲れたから今日はもう寝る」
トニーはジョーイの顔を碌に見もせず階段を上がっていった。
「おい、トニー」
ジョーイの呼びかけにも答えなかった。
暫くしてバタンとドアが閉まる音が聞こえ、ジョーイの心の中にまで響き渡った。
「ちぇっ、なんだよ」
ジョーイは不完全燃焼でヤキモキしたが、自業自得だとばかりに首をうな垂れて台所に戻った。
そしてテーブルにつき、から揚げの山を見つめ、ため息を一つこぼした。
虚しく「いただきます」と小さく呟いて、もそもそと一人で食べだした。