ロストマーブルズ
キノの前では少しは大人しくしていたが、ここからが聡の本性発揮といったところなのかもしれない。
ジョーイも負けずと上から目線で聡を見つめる。
背が低い分、聡は少し劣等感を感じたが、気を取り直して胸を張った。
「まあ、なんでもいいけどさ、キノは俺のもんだから」
「はっ?」
「だからあんたがキノと同じハーフでちょっとその、かっこいいかもしれないけど、それでも俺だって、早く大きくなってかっこよくなるんだから、負けないって事だよ。わかんないのかそれくらい」
宣戦布告しているつもりだった。
ガキの癖にませてたが、正直に気持ちを伝えるところは子供らしくて好感が持てた。
ジョーイは長年切れていた喜怒哀楽のスイッチが入ったように、聡を見て笑ってしまった。
「なんで笑うんだよ」
「いや、俺もなんで笑ってしまったのか分からないくらいだ。信じないかも知れないけど、俺、普段笑わないんだぜ」
「そんなこと知るか。でもキノを取るなよ」
はっきりと子供らしい意思表示に、ジョーイは益々微笑まずにはいられなかったが、返事は曖昧にしておいた。
「キノのことがそんなに好きなのか?」
「うん。大好き。でも今日はなんであんな眼鏡かけてるんだろう。普段は掛けてないのに」
「えっ? 眼鏡掛けてない?」
ジョーイも負けずと上から目線で聡を見つめる。
背が低い分、聡は少し劣等感を感じたが、気を取り直して胸を張った。
「まあ、なんでもいいけどさ、キノは俺のもんだから」
「はっ?」
「だからあんたがキノと同じハーフでちょっとその、かっこいいかもしれないけど、それでも俺だって、早く大きくなってかっこよくなるんだから、負けないって事だよ。わかんないのかそれくらい」
宣戦布告しているつもりだった。
ガキの癖にませてたが、正直に気持ちを伝えるところは子供らしくて好感が持てた。
ジョーイは長年切れていた喜怒哀楽のスイッチが入ったように、聡を見て笑ってしまった。
「なんで笑うんだよ」
「いや、俺もなんで笑ってしまったのか分からないくらいだ。信じないかも知れないけど、俺、普段笑わないんだぜ」
「そんなこと知るか。でもキノを取るなよ」
はっきりと子供らしい意思表示に、ジョーイは益々微笑まずにはいられなかったが、返事は曖昧にしておいた。
「キノのことがそんなに好きなのか?」
「うん。大好き。でも今日はなんであんな眼鏡かけてるんだろう。普段は掛けてないのに」
「えっ? 眼鏡掛けてない?」