ロストマーブルズ
トニーは冷たいシャワーを浴び、酔いを醒ます。
タオルで頭を拭きながらダイニングに顔を出し、テーブルの上に乗っていた食べ物を一つつまんで口に入れた。
「やっぱりジョーイはいい奥さんになれるな」
「はいはい、なんでも好きに言ってくれ」
ジョーイも怒る気になるどころか、またいつものトニーに戻ってくれたことの方が嬉しかった。
トニーと本格的な喧嘩をしたのはこれが初めてだったが、喧嘩してみてトニーの大切さに気がつく。
心を閉ざして壁を作り、周りを排除して自分を守ってばかりだった。
どれだけ自分は無駄な時間を過ごしてきたのか、思い知らされた。
トニーがテーブルにつくと、ジョーイも向かい合って座る。
すっかり冷たくなった遅い夕食だったが、仲直りで気が晴れた後では充分美味しいと感じられた。
「だけどさ、一体何があったんだ。いきなりジョーイが変わったみたいだ」
トニーの質問に、ジョーイは真剣に向き合った。
「実はさ、今日キノとデートした」
「えー、キ、キノとデート? 女に全く興味のないお前が? 嘘だろ」
ジョーイは今日起こったことを一部始終話し、その間何度もトニーは驚いて声を上げていた。
タオルで頭を拭きながらダイニングに顔を出し、テーブルの上に乗っていた食べ物を一つつまんで口に入れた。
「やっぱりジョーイはいい奥さんになれるな」
「はいはい、なんでも好きに言ってくれ」
ジョーイも怒る気になるどころか、またいつものトニーに戻ってくれたことの方が嬉しかった。
トニーと本格的な喧嘩をしたのはこれが初めてだったが、喧嘩してみてトニーの大切さに気がつく。
心を閉ざして壁を作り、周りを排除して自分を守ってばかりだった。
どれだけ自分は無駄な時間を過ごしてきたのか、思い知らされた。
トニーがテーブルにつくと、ジョーイも向かい合って座る。
すっかり冷たくなった遅い夕食だったが、仲直りで気が晴れた後では充分美味しいと感じられた。
「だけどさ、一体何があったんだ。いきなりジョーイが変わったみたいだ」
トニーの質問に、ジョーイは真剣に向き合った。
「実はさ、今日キノとデートした」
「えー、キ、キノとデート? 女に全く興味のないお前が? 嘘だろ」
ジョーイは今日起こったことを一部始終話し、その間何度もトニーは驚いて声を上げていた。