ロストマーブルズ
5
通勤、通学の人ごみに紛れ、ジョーイとトニーはシンクロナイズで大きなあくびをして、目じりをぬらしていた。
駅のホームで電車を待つ人々が、ぼやけて見える。
ジョーイが目を擦り、だらけ切っていた時、後ろで「おはよう」と声を掛けるものが現れた。
二人が同時に振り向くと、そこにはキノが立っていた。
「キ、キノ!」
あまりの驚きにジョーイの声が裏返る。
トニーも隣で驚きつつも、すぐさまニヤリとしていた。
「おい、ジョーイ、昨晩言ったこと忘れるなよ」
トニーが肘でジョーイを突いた。
「忘れるも何も、まだ心の準備が」
ジョーイの慌てぶりにトニーは笑っていた。
ジョーイは照れながらキノと向き合う。
その純情であどけないジョーイの瞳をキノは目を逸らさず受け止めた。
トニーはそれをいい雰囲気だと思い、二人の邪魔をしないようにそっと背を向けた。
駅のホームで電車を待つ人々が、ぼやけて見える。
ジョーイが目を擦り、だらけ切っていた時、後ろで「おはよう」と声を掛けるものが現れた。
二人が同時に振り向くと、そこにはキノが立っていた。
「キ、キノ!」
あまりの驚きにジョーイの声が裏返る。
トニーも隣で驚きつつも、すぐさまニヤリとしていた。
「おい、ジョーイ、昨晩言ったこと忘れるなよ」
トニーが肘でジョーイを突いた。
「忘れるも何も、まだ心の準備が」
ジョーイの慌てぶりにトニーは笑っていた。
ジョーイは照れながらキノと向き合う。
その純情であどけないジョーイの瞳をキノは目を逸らさず受け止めた。
トニーはそれをいい雰囲気だと思い、二人の邪魔をしないようにそっと背を向けた。