ロストマーブルズ
その放課後、ジョーイはトニーに引っ張られて英会話ボランティアの教室へと連れて行かれた。
中に入れば十数名の男女が一斉に振り向き、女生徒たちは明るい声で「ハロー、トニ-」と迎える。
男子生徒も手を掲げ、ハイファイブと称してトニーの手のひらに軽くタッチしていた。
トニーはここでもすっかり人気者として祭られている様子に、ジョーイは感心していた。
女生徒たちがチラチラとジョーイを見てそわそわしだすと、それに気がついたトニーはジョーイを突き出して紹介した。
「俺の友達連れてきた。ジョーイだ」
ジョーイはとりあえず手を挙げて小さい声で「ハーイ」と挨拶すると、待ってましたと女生徒たちが群がってきた。
「おい、俺よりもジョーイの方がいいのかよ」
トニーが臍を曲げると、男子生徒達が慰めに集まってくる。
「俺には男しかこないのか、仕方ねぇーな」
男達にノリよく抱きついて、トニーは持ち前の明るさでおどけていた。
和気藹々とした雰囲気の中、キノが教室の入り口に現われた。
皆、元気良く挨拶し、同じように歓迎する。
ジョーイが居たことで、キノは少しびっくりしてたが、嬉しいとすぐに頬が揺るんだ。
ジョーイも口元を少し上げ、はにかみながらそれに応えていた。
キノは入り口付近で、後ろを振り返り、暫く誰かと揉めだした。
「リル、ほら、早く入って」
キノが引っ張るようにして教室にリルを入れた。
それに一番驚いたのはジョーイだった。
中に入れば十数名の男女が一斉に振り向き、女生徒たちは明るい声で「ハロー、トニ-」と迎える。
男子生徒も手を掲げ、ハイファイブと称してトニーの手のひらに軽くタッチしていた。
トニーはここでもすっかり人気者として祭られている様子に、ジョーイは感心していた。
女生徒たちがチラチラとジョーイを見てそわそわしだすと、それに気がついたトニーはジョーイを突き出して紹介した。
「俺の友達連れてきた。ジョーイだ」
ジョーイはとりあえず手を挙げて小さい声で「ハーイ」と挨拶すると、待ってましたと女生徒たちが群がってきた。
「おい、俺よりもジョーイの方がいいのかよ」
トニーが臍を曲げると、男子生徒達が慰めに集まってくる。
「俺には男しかこないのか、仕方ねぇーな」
男達にノリよく抱きついて、トニーは持ち前の明るさでおどけていた。
和気藹々とした雰囲気の中、キノが教室の入り口に現われた。
皆、元気良く挨拶し、同じように歓迎する。
ジョーイが居たことで、キノは少しびっくりしてたが、嬉しいとすぐに頬が揺るんだ。
ジョーイも口元を少し上げ、はにかみながらそれに応えていた。
キノは入り口付近で、後ろを振り返り、暫く誰かと揉めだした。
「リル、ほら、早く入って」
キノが引っ張るようにして教室にリルを入れた。
それに一番驚いたのはジョーイだった。