ロストマーブルズ
5
ジョーイが疲れ果てて家に戻り、玄関のドアを開けると、二階からトニーの嘆き声が聞こえてきた。
あからさまに怒りを何かにぶつけ、暴れている。
ジョーイは慌てて階段を駆け上がった。
「どうした、トニー」
部屋のドアを開けると、トニーは手当たり次第にモノを投げつけめちゃくちゃにしていた。
「おい、何をしてるんだ。やめろ、トニー」
暴れるトニーの腕を掴み、押さえ込む。
「離せ、放っておいてくれ」
「こんな状態を見て放っておけるか。ここは俺の家だ。これ以上物を壊すな」
「うるさい。俺の勝手だ」
「落ち着け、一体何があったんだ。お前また酒の匂いがするぞ」
トニーはジョーイの腕を払い、そして落ちていた本を壁に投げつけた。
「おい、やめろ!」
ジョーイは咄嗟にトニーの頬を殴ってしまった。
トニーはその拍子に後ろに倒れこみ、床に尻餅をついてしまう。
「いい加減にしろ。いくら酔っ払ってるからってやっていい事と悪いことがあるぞ」
頬を押さえ込み、座り込んだままトニーは肩を震わせている。
「俺は欠陥品なんかじゃない」
トニーは悔しさで歯を食いしばっていた。
「トニー、一体誰と飲んだんだ。未成年のお前が酒なんか一人で飲める訳がないだろ。側に誰かがいたんだろ。そいつに何か言われたのか」
「ジョーイ、お前は完璧な人間なのか、いや、それ以上なのか」
「おい、何を話しているんだ。とにかく酔いを醒ませ」
「俺は酔ってなんかない。酔ってない」
だが呂律が回ってなかった。
「分かったから、今日はもう寝ろ。そして明日片付けろよ」
部屋を出て行こうとするジョーイを、トニーは呼び止めた。
あからさまに怒りを何かにぶつけ、暴れている。
ジョーイは慌てて階段を駆け上がった。
「どうした、トニー」
部屋のドアを開けると、トニーは手当たり次第にモノを投げつけめちゃくちゃにしていた。
「おい、何をしてるんだ。やめろ、トニー」
暴れるトニーの腕を掴み、押さえ込む。
「離せ、放っておいてくれ」
「こんな状態を見て放っておけるか。ここは俺の家だ。これ以上物を壊すな」
「うるさい。俺の勝手だ」
「落ち着け、一体何があったんだ。お前また酒の匂いがするぞ」
トニーはジョーイの腕を払い、そして落ちていた本を壁に投げつけた。
「おい、やめろ!」
ジョーイは咄嗟にトニーの頬を殴ってしまった。
トニーはその拍子に後ろに倒れこみ、床に尻餅をついてしまう。
「いい加減にしろ。いくら酔っ払ってるからってやっていい事と悪いことがあるぞ」
頬を押さえ込み、座り込んだままトニーは肩を震わせている。
「俺は欠陥品なんかじゃない」
トニーは悔しさで歯を食いしばっていた。
「トニー、一体誰と飲んだんだ。未成年のお前が酒なんか一人で飲める訳がないだろ。側に誰かがいたんだろ。そいつに何か言われたのか」
「ジョーイ、お前は完璧な人間なのか、いや、それ以上なのか」
「おい、何を話しているんだ。とにかく酔いを醒ませ」
「俺は酔ってなんかない。酔ってない」
だが呂律が回ってなかった。
「分かったから、今日はもう寝ろ。そして明日片付けろよ」
部屋を出て行こうとするジョーイを、トニーは呼び止めた。