ロストマーブルズ
「私、藤沢詩織、光星高校の三年よ。宜しく」
ニコッと微笑むその笑顔には美しさだけじゃなく、知性も備わっているように見えた。
なぜなら彼女の通う高校は進学校でも有名だった。
ジョーイもキノもハキハキと元気な詩織の存在感に圧倒されてしまった。
暫し沈黙が流れると、詩織はせかすようにジョーイを見つめた。
「ちょっと、名前くらい教えてくれてもいいじゃない」
「お、俺の?」
「他に誰がいるっていうの?」
戸惑いながらもジョーイは弱々しく名前を呟く。
詩織はヤッターと、飛び上がりそうなばかりに喜んでいた。
「あなたのことはよくこの駅で見かけてたんだけど、話すきっかけがなくて、まさかキノちゃんとお友達だったなんて」
結局はこの女も自分の容姿を珍しがってるただの女にしか見えなくなり、ジョーイの口角が下がって不機嫌になっていった。
「あのね、詩織さんもアメリカに一時期住んでたことがあるんだって」
キノが詩織のためを思ってか、話を弾ませようとぼそっと言った。
「住んでたっていうより、滞在してただけ。でも英語はそんなに喋れないんだけどね」
それがどう関係あるんだとジョーイは苛つき始めた。
話を元に戻そうとまたキノに向かう。
「お前、痴漢撃退したのか?」
キノは突然に話を振られこの上なくあたふたしだしすと、チャンスとばかりに、また詩織が口を挟んだ。
ニコッと微笑むその笑顔には美しさだけじゃなく、知性も備わっているように見えた。
なぜなら彼女の通う高校は進学校でも有名だった。
ジョーイもキノもハキハキと元気な詩織の存在感に圧倒されてしまった。
暫し沈黙が流れると、詩織はせかすようにジョーイを見つめた。
「ちょっと、名前くらい教えてくれてもいいじゃない」
「お、俺の?」
「他に誰がいるっていうの?」
戸惑いながらもジョーイは弱々しく名前を呟く。
詩織はヤッターと、飛び上がりそうなばかりに喜んでいた。
「あなたのことはよくこの駅で見かけてたんだけど、話すきっかけがなくて、まさかキノちゃんとお友達だったなんて」
結局はこの女も自分の容姿を珍しがってるただの女にしか見えなくなり、ジョーイの口角が下がって不機嫌になっていった。
「あのね、詩織さんもアメリカに一時期住んでたことがあるんだって」
キノが詩織のためを思ってか、話を弾ませようとぼそっと言った。
「住んでたっていうより、滞在してただけ。でも英語はそんなに喋れないんだけどね」
それがどう関係あるんだとジョーイは苛つき始めた。
話を元に戻そうとまたキノに向かう。
「お前、痴漢撃退したのか?」
キノは突然に話を振られこの上なくあたふたしだしすと、チャンスとばかりに、また詩織が口を挟んだ。