ロストマーブルズ
エピローグ
 朝の澄んだ空気がまだひんやりとしていた。

 昇ったばかりの朝日を受けて校舎が光に曝されている。

 学校に毎日通うものにはいつもの風景であっても、その一日の始まりは常にまっさらな状態──昨日とは全く違う、真新しい日だった。

 ジョーイは、まっすぐに届く光を体一杯に受け、その始まりを笑顔で迎える。

 その瞬間、全てが新鮮に輝いて見えるようだった。

 自分の髪も金色に輝いていることだろう。

 自慢したいことのように、軽く手で撫で付けた。

 胸を張って堂々としていたい。自分ができることを精一杯にやってみたい。

 朝の日差しは、特にジョーイの体の奥のやる気にまで届き、エネルギーを与えてくれた。
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