ロストマーブルズ
「トニー、ふざけるのもいい加減にしろ。注目の的になってるだろうが!」
「なんだよ。これぐらいの冗談も通じないのか」
「人前では変な行動するなってことだ。ただでさえ目立つというのに」
「ジョーイは周りを気に過ぎなんだよ。なんでそこまで堅物なんだ。もっと素直になってみろよ。人生は楽しいぞ。俺なんて日本に来てからモテてモテてバラ色の人生だぜ。しかも英語話すとさらにかっこいいとキャーキャー騒がれる」
「お前は調子に乗りすぎなんだ。ちょっと白人で、青い目の金髪なだけで、カッコイイとちやほやする女達なんて、中身なんてない奴らだぜ。バカバカしい」
「いや、俺は有難い。美味しい思い一杯させてもらってるよ。日本女性最高!」
トニーはすれ違う女性達に、気軽に笑顔を見せて手を振っていた。
ジョーイは勝手にしろと歩き出して無視をした。
「ところで、ジョーイ、なんで服着替えてこんなところにいるんだよ。まさか誰かと待ち合わせ? デート?」
「そ、そんなんじゃない」
キノに会いたくて偶然を装ってうろうろしてたとは言える訳もなく、平常心を保とうとしているが、自分が取った行動自体が異常ですっかり動揺していた。
「なんか怪しいな。俺に隠し事でもしているのか。なんだよ。正直に言っちまえよ」
こういうときトニーはしつこかった。
いい加減なようでいて、人一倍物事をきっちりと把握しないと気がすまない性格。
少しの変化も見逃さないくらいにいつも鋭く目を光らせる。
「そっちこそ、ナンパしにいった割には早く戻ってきたけど、結局上手くいかなかったのか。お前らしくもない」
ジョーイはなんとか話を逸らそうとした。
「ああ、いいのが居なかったんだ。やはり自分から声を掛ける時は飛び切りの女じゃないと意欲がわかないってもんだ。そんなことより、早く教えろよ。一体ここで何をしてたんだよ」
逸らそうとした話もあっさりと不発に終わってしまった。
自分でもいつもと違うと感じている時に、トニーにしつこく問いただされては益々ジョーイは誤魔化しようがなかった。
どう返答しようか、良い言い訳を考えていた時だった。
「なんだよ。これぐらいの冗談も通じないのか」
「人前では変な行動するなってことだ。ただでさえ目立つというのに」
「ジョーイは周りを気に過ぎなんだよ。なんでそこまで堅物なんだ。もっと素直になってみろよ。人生は楽しいぞ。俺なんて日本に来てからモテてモテてバラ色の人生だぜ。しかも英語話すとさらにかっこいいとキャーキャー騒がれる」
「お前は調子に乗りすぎなんだ。ちょっと白人で、青い目の金髪なだけで、カッコイイとちやほやする女達なんて、中身なんてない奴らだぜ。バカバカしい」
「いや、俺は有難い。美味しい思い一杯させてもらってるよ。日本女性最高!」
トニーはすれ違う女性達に、気軽に笑顔を見せて手を振っていた。
ジョーイは勝手にしろと歩き出して無視をした。
「ところで、ジョーイ、なんで服着替えてこんなところにいるんだよ。まさか誰かと待ち合わせ? デート?」
「そ、そんなんじゃない」
キノに会いたくて偶然を装ってうろうろしてたとは言える訳もなく、平常心を保とうとしているが、自分が取った行動自体が異常ですっかり動揺していた。
「なんか怪しいな。俺に隠し事でもしているのか。なんだよ。正直に言っちまえよ」
こういうときトニーはしつこかった。
いい加減なようでいて、人一倍物事をきっちりと把握しないと気がすまない性格。
少しの変化も見逃さないくらいにいつも鋭く目を光らせる。
「そっちこそ、ナンパしにいった割には早く戻ってきたけど、結局上手くいかなかったのか。お前らしくもない」
ジョーイはなんとか話を逸らそうとした。
「ああ、いいのが居なかったんだ。やはり自分から声を掛ける時は飛び切りの女じゃないと意欲がわかないってもんだ。そんなことより、早く教えろよ。一体ここで何をしてたんだよ」
逸らそうとした話もあっさりと不発に終わってしまった。
自分でもいつもと違うと感じている時に、トニーにしつこく問いただされては益々ジョーイは誤魔化しようがなかった。
どう返答しようか、良い言い訳を考えていた時だった。