ロストマーブルズ
「あいつ、眼鏡掛けてるけど、盲導犬が必要なほどそんなに目が悪いのか?」
「そんなことある訳ないだろ。あれは訓練してるんだよ。あの漢字は訓練中って書いてあって、すなわちトレーニングって意味だよ」
トニーの質問にジョーイは答えてみたものの、なぜ盲導犬の訓練なんだろうと首を傾げてしまう。
益々キノの不思議な行動に興味が湧いて、それはかき乱されるように落ちつかなくなってきた。
キノが交差点の角で立ち止まり、犬も側で座り込む。
その時、二人の場所から距離にして30メートルくらいの場所だった。
この時間帯は車の量も少なく、人通りもまばらだったので見失うことなくキノの様子がよく見えた。
キノはパーカーのポケットに手を入れ何かを取り出しながら、交差点の角にあるガラス張りのコンビニの中の様子を伺っている。
手に持っていたものを耳にあてたところを見ると、携帯電話を掛けていたらしい。
しかし相手が出なかったのか、またはろくな会話をしなかったのかすぐにポケットに直していた。
次に、掛けていた黒ぶちの眼鏡を外し、またポケットからか何か黒いものを取り出すと、今度はそれを顔につけた。
サングラスだった。
ジョーイもトニーも何をしているのだろうと黙ってその様子を眺めていた。
その後、キノは犬の体から表示を取り除き、ハーネスをしっかりと握り直して、犬と一緒にコンビニの中へと入っていった。
「そんなことある訳ないだろ。あれは訓練してるんだよ。あの漢字は訓練中って書いてあって、すなわちトレーニングって意味だよ」
トニーの質問にジョーイは答えてみたものの、なぜ盲導犬の訓練なんだろうと首を傾げてしまう。
益々キノの不思議な行動に興味が湧いて、それはかき乱されるように落ちつかなくなってきた。
キノが交差点の角で立ち止まり、犬も側で座り込む。
その時、二人の場所から距離にして30メートルくらいの場所だった。
この時間帯は車の量も少なく、人通りもまばらだったので見失うことなくキノの様子がよく見えた。
キノはパーカーのポケットに手を入れ何かを取り出しながら、交差点の角にあるガラス張りのコンビニの中の様子を伺っている。
手に持っていたものを耳にあてたところを見ると、携帯電話を掛けていたらしい。
しかし相手が出なかったのか、またはろくな会話をしなかったのかすぐにポケットに直していた。
次に、掛けていた黒ぶちの眼鏡を外し、またポケットからか何か黒いものを取り出すと、今度はそれを顔につけた。
サングラスだった。
ジョーイもトニーも何をしているのだろうと黙ってその様子を眺めていた。
その後、キノは犬の体から表示を取り除き、ハーネスをしっかりと握り直して、犬と一緒にコンビニの中へと入っていった。