ロストマーブルズ
乗り換えの駅に着いて降りても、目はキョロキョロとキノを無意識に探していた。
そんな時、人がひっきりなしに通る慌しい連絡通路で、後ろから自分の名前を呼ばれた。
キノかもしれないと期待して振り返る。
だが、それはキノではなく、代わりにグラビアの表紙を飾りそうな完璧な笑顔があった。
詩織だった。
またややこしいのに捕まってしまうのかと思ったが、この時、ふとキノの痴漢撃退の話が聞きたくなって、つい自分から走り寄ってしまった。
「嬉しい、私のこと覚えていてくれてた。無視されたらどうしようかと思った。今日はキノちゃんはいないの?」
「あのさ、ちょっと時間あるか?」
「えっ、それってデートのお誘い?」
「違うよ、聞きたい事があるんだ」
ハキハキと物怖じしない詩織の態度は、正々堂々とした気持ちよさがあった。
そして何よりあっさりとして男っぽい。
ジョーイに出会って喜んでいたものの、明らかに黄色い声で騒ぎ出す女生徒達とは違っていた。
二人は一度改札口を出て、駅の外に向かった。
乗り換えする大きなターミナル駅だけあって、駅がビルとなっている。
この辺りは町の中心部分のようにデパートや映画館など娯楽施設が集まっていた。
詩織がスターバックスを指差し「ここでいいよね」とあっさり決めたので、ジョーイは軽く頷く。
二人がコーヒーを手に入れテーブルにつくと、美男美女のとてもお似合いのカップルに見えるのか、店の中で注目を浴びていた。
「で、私に聞きたいことって?」
詩織は軽くコーヒーをすすり、あくまでも自然体でジョーイと接する。
それが話しやすい雰囲気を醸し出し、ジョーイも遠慮することなく質問をぶつけた。
そんな時、人がひっきりなしに通る慌しい連絡通路で、後ろから自分の名前を呼ばれた。
キノかもしれないと期待して振り返る。
だが、それはキノではなく、代わりにグラビアの表紙を飾りそうな完璧な笑顔があった。
詩織だった。
またややこしいのに捕まってしまうのかと思ったが、この時、ふとキノの痴漢撃退の話が聞きたくなって、つい自分から走り寄ってしまった。
「嬉しい、私のこと覚えていてくれてた。無視されたらどうしようかと思った。今日はキノちゃんはいないの?」
「あのさ、ちょっと時間あるか?」
「えっ、それってデートのお誘い?」
「違うよ、聞きたい事があるんだ」
ハキハキと物怖じしない詩織の態度は、正々堂々とした気持ちよさがあった。
そして何よりあっさりとして男っぽい。
ジョーイに出会って喜んでいたものの、明らかに黄色い声で騒ぎ出す女生徒達とは違っていた。
二人は一度改札口を出て、駅の外に向かった。
乗り換えする大きなターミナル駅だけあって、駅がビルとなっている。
この辺りは町の中心部分のようにデパートや映画館など娯楽施設が集まっていた。
詩織がスターバックスを指差し「ここでいいよね」とあっさり決めたので、ジョーイは軽く頷く。
二人がコーヒーを手に入れテーブルにつくと、美男美女のとてもお似合いのカップルに見えるのか、店の中で注目を浴びていた。
「で、私に聞きたいことって?」
詩織は軽くコーヒーをすすり、あくまでも自然体でジョーイと接する。
それが話しやすい雰囲気を醸し出し、ジョーイも遠慮することなく質問をぶつけた。