秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
「でも体を壊しますから、たまには自炊しないと」
「これからは悠里が心配してくれるんだろ?」
「それは、そうです、けど……」
本気で一緒に住もうとしているの?
丁度電子レンジが鳴り、お弁当を取り出そうとすると、「ヤケドするぞ」と彼が私の手を遮って出してくれた。
それからふたりで向かい合って食べたものの、なんだか緊張して味がわからない。
それでも、昼を抜いてしまったからか、全部食べることはできた。
私が片づけをしている間、彼はやっぱり仕事をしていた。
社長が突然休んで、しわ寄せはすべて伊吹さんと聡さんにいっているのだろう。
「あの、私、帰りますね」
私にできることはなさそうだ。
足手まといにならない様にバッグを持つと、彼は立ち上がって私のところまでやってきた。