秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
「そうか。それじゃ」
彼は素直にうつ伏せに寝た。
まずは足の裏。
彼にしてもらったように親指でグリグリ押してみたものの、まったく反応がない。
「くすぐったいぞ」
「あはは」
どうやら効いていないらしい。
「もういい。肩揉んでくれ」
「はい」
ベッドに上がり彼の横に座ると、肩を揉みはじめた。
でも、なんだかやりにくい。
「またがってもいいぞ」
「えっ? ……はい」
その方がやりやすそうだけど……緊張してしまう。
「早くしろ。寝ちまうぞ」
「はい」
思い切って彼の背中にまたがり首と肩を揉みはじめると、「いいぞ、そこ」と言われてちょっとうれしい。
こんな些細なことでも役に立ててよかった。でも……。
「もう、いい」
しばらく揉んでいると彼はそう言いだした。