秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
それから三日。
会社に私宛ての手紙が届いた。
淡いブルーの封筒に入ったその手紙は、差出人の名前はなく心当たりもない。
仕事の手紙なら封筒に社名や担当者の名前が入っているのが普通だ。
気になって開けてみると……。
「奈津……」
それは奈津からの手紙だった。
トイレに行くフリをして席を立ち非常階段でそれを広げると、懐かしい奈津の右上がりの文字が目に飛び込んできた。
【悠里へ
突然ごめんなさい。
私がこんな手紙を悠里に出す資格はないとわかっています。
でも、どうしても謝りたくて、手紙を書きました】
そんな書き出しから始まった手紙は、所々ふやけている。
涙の跡だろうか。