秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
「今度は私がやります」
「悠里はいい。お前にあんまり触れられると、ヤりたくなっちまう」
「え……」
ストレートすぎる言葉にタジタジになっていると、彼は私を捕まえて腕の中に誘う。
こうして眠りにつくのが日常だ。
私、いつになったら彼に抱かれる踏ん切りがつくのだろう。
いや、もし抱かれたいと思っても、なんと言えばいいの?
自分から『抱いて』なんて恥ずかしくて言えるわけがない。
でも、おそらく我慢してくれている彼は、これからも迫ってこないかもしれない。
それはそれでちょっと寂しい。
「悠里、なに考えてる?」
「えっ! なにも」
とんでもない妄想を覗かれたかと一瞬焦ったけれど、「デートに備えて寝るぞ」と突っ込まれずに済んだ。